TFCC損傷は手術をしても完治にならない手首の症状ですが、後遺障害で12級よと評価されるのが難しい。

TFCC損傷

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TFCC損傷とは?

TFCC損傷とは、手首の軟骨、靭帯が損傷する事を言います。これによって、本来クッションの役割をするTFCC(三角繊維軟骨複合体)の機能が損なわれ、腕の骨と手の骨がぶつかり合って痛みがが発生します。

三角繊維軟骨複合体というからに、TFCCはいくつかの靭帯、軟骨をまとめた総称です。主なものでは、三角繊維軟骨や手関節尺側側副靭帯、橈骨靭帯が挙げられますが、手首の小指側を支えるものと考えてください。

このTFCCが手を突いたり、無理に手首をひねったりすると損傷し、TFCCの痛みはもちろんですが手首を小指側に倒したとき(尺屈)、ドアノブをひねった時に特に痛みが強くなります。ポキっと音が鳴るときもあります。

なお、TFCC損傷には、その症状等によって次の分類に分けられます。

Class1Aは、関節円板の橈骨付着部の尺側(小指)寄りでの裂け目状縦断裂でこれがTFCCの中で最も発症頻度が高い
Class1Bは、尺側の尺骨茎状突起付着部での断裂であり、とくに茎状突起部での断裂は不安定性をもたらす
Class1Cは、尺骨手根靭帯の断裂であり重度では尺側手根骨の回外変形を起こす
Class1Dは、橈骨(親指側)尺骨切痕付着部での縦断裂であり、橈骨遠位(手い近い方)端骨折に合併することが多く単独での発生頻度は低い

Class1は外傷性損傷と考えられており、交通事故との因果関係が強いということになります。
参考までに、尺骨突き上げ症候群などに伴う変性断裂でClass2というものも説明します。

Class2Aは、三角線維軟骨複合体が非薄化したもの
Class2Bは、月状骨や尺骨頭の軟骨変性を伴うもの
Class2Cは、三角線維軟骨複合体の穿孔を認めるもの
Class2Dは、月状三角骨間靭帯の変性断裂を伴うもの
Class2Eは、変形性関節症の所見を呈するもの

TFCC損傷の治療・診断

圧痛点の部位や誘発テストであるulnocarpal stress testやPiano Key Sign、DRUJ ballottement testで簡易的に診断をします。そして、その損傷の程度を確認するため画像診断をします。治療は保存療法、手術を行わない治療が主ですが、つまりシーネ、ギプス固定や投薬、ステロイド注射で様子を見つつ回復を待つという事になります。しかし、症状が重く回復も認められない場合は手術が行われる場合もあります。

TFCC損傷の後遺障害の道

TFCC損傷は、造影剤を投与してのMRI画像で立証することになります。レントゲンでは、手首をいくつかの方向から撮影することが必要で、どんなものでもそうですが、CTでは左右が比較できるとわかりやすくなります。

ただ、手関節のMRI読影は非常に難しく、専門医であってもその診断には限界があります。そのような場合は関節鏡によって直接中を診る検査が最も確実です。つまり、手間接に穴をあけて直接靭帯などの状態を確認するわけですが、手術も同じ手法で行われるため、関節鏡で異常が確認できればそのまま手術で治療を行ってしまうことも多いです。この場合、最も威力のある後遺障害の立証方法は、関節鏡の画像を入手することです。

TFCC損傷の予後はあまり良くないもので、たとえ手術を行ったとしても、完全に元通りとなる事は無いのが実情です。しかし、後遺障害の等級は14級9号が最も多く、12級の獲得はハイレベルなものとなります。なお、TFCC損傷では、12級6号の可動域制限だけではなく、12級13号の「局部に頑固な神経症状を残すもの」としての等級獲得も可能です。


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    • ふさちん
    • 2013年 10月 23日

    事故に遭い4カ月です。右手外傷性腱鞘炎と診断されましたが先日、違う先生に診察して頂いた所、尺骨突き上げじゃあないかと言われました。切るか削るかレベルだろうと言われましたが時期に治ると言われました。今はまだ痛くて仕事もできません。担当の先生はいつも適当で親身でなく良くはなってると毎回言ってくれますが私自身、良くはなってないです。痛くてストレスが溜まり抜け毛がひどい状態です。完治するには転院した方がいいでしょうか?ただ、4ヶ月も今の病院に通ってるのでこのまま通いたいのですがレントゲンしかない病院なので手術とかは無理です。何かよい方法はないでしょうか?

      • 戦略法務
      • 2013年 10月 29日

      尺骨突上症候群となれあ、MRIの撮影は必須だと思われます。その結果で、主治医の判断も変わってくると思います。

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